物理哲学!

物理学について私が考えたことをぶつぶつ呟きます。

英文記事の補足 ~Further prospects~

 

α)今号までの経緯

さて、前回の記事から既に3ヶ月以上が経ってしまいました。

読まれた方はどのように感じ、どのようなことをお考えになりましたでしょうか?

私は、基本的なアイデアは初号に集約してありましたので、徹底的に体系化したものを書こうとまとめの作業をしていたのですが(サボった時期もあり・・・)やはり捗らなかったため、またもや中途半端なコメントを残したいと思います。

今回も略号を一応記載しておきます。

ME=数学的要素  PE=物理的要素

数M理論=MP等価性理論(当ブログの理論)

 

実は先日、英文で初号の内容に近いものを載せました。

Philosophy of Physics !! (hatenablog.com)

ところが、思うようにアクセスなくしばらくの時間が過ぎてしまいました。

ただ、この英文のまとめの部分でやや進展もあったのです。

と言っても、この進展の内容は私が以前書き溜めてあったものと同一の内容であることが判明しましたので、実質的には数年前から温め続けてきたものということができます。

 

私の実力(解析能力)は第2号をお読みになられた方ならわかると思いますが、低いと言わざるを得ません。が、しかし洞察力(想像力?)に関しては少々のものを持っていると言えるのではないかと思っています。

 

β)英文のFurther prospectsについて

さて、肝心の先の「進展」の内容に関してです。

Further prospectsの部分に書き足した感じのものになります。<注意>この英文のまとめの項は少々読みにくいです。

以下、日本語に改めて、考察を進めたものになります。

以下では英文で触れた事柄を基に思索を試みました。共に考えを深めてみましょう!

 

β1)統計論理学

英文で触れたように数Mによれば、初期はMEが少なく具体的で個別のMEが重要視されます。これは数M理論の成り立ちから自然に示唆されることです。

ところが時間が進むと共に論理の数は膨大となり、その中で各個の具体的で詳細な情報は重要性を失ってしまい、代わりに群MEの取扱いやMEの理想化が重要視されるようになりました。

この理想化はタイプ化やクラス分けと言ったものを含むかもしれませんが、ここで触れるだけにします。以下ではこれを含んだ理想化を考えて頂ければ良いと思います。また、理想化の下、個MEは取扱っていることを注意しておきます。

こういった群MEの取扱いや、MEの理想化は力学の分野における統計力学の事情に似てきます。私はこれを英文の中で「統計論理学」と呼びました。(この統計論理学に近い研究があることも確認しましたが、だいぶ前からあるようです。)

この統計論理学の中では集団化や理想化を施した中で、個、あるいはグループMEの性質や、グループ間の関係性などが語られるのでありましょう。これが通常の物理学なのです。

β2)数M=直接的!

我々は何となしにこの統計論理学において、理論の元である理想化MEについての議論をしているのであり、その議論はそのPE(=ME)を間接的に捉えて行っているのです。ここで間接的とは以下に述べる一般化とも考えられます。

数M的アプローチでは、例えば「M=1⇒N=2」という論理文を考えるのに対して、通常研究のアプローチでは「M=x⇒N=2x」などといった変項xを伴う「法則」を考えると思われるのです。具体項は一つ一つのMEに対するものである一方で、通常研究における変項xはME一般に対するものであるのです。

つまりは、数Mは一つ一つの具体的なMEに対する直接的なアプローチ、通常は一般のMEに対するもので具体MEに対し間接的に関与するアプローチと言えるでしょう。

あるいは通常のアプローチは個MEというよりもそれの属するMEタイプ、MEクラスに対する議論であるとも考えられます。

通常研究における法則の方が汎用性もありますし、効率的なのですが、しかし繰り返すと一つ一つのPEに対するものではなく、PE一般(xという不定項)の性質のことを指す式となっているのです。これは直ぐ後でも述べるように必ずしも悪いことではないが、初期宇宙においては事情が変わるのであります。

β3)現在の通常/初期の数M

この一般論を述べる方法論が通常のアプローチであることは皆さんも身近な物理学からそう感じ取られるでありましょう。しかし先に触れましたが、私はこれが間違っているなどという気は毛頭ありません。

なぜなら統計力学がそうであるように、膨大なMEの世界になってしまった現在においてはこの統計論理学こそが研究をする上で、より便利で本質的だからであります。

例えば、ある部屋の中の状態を解析するときに一つ一つ分子に着目して解析を行うなどということはむしろ非効率で、的外れです。

しかし最初の話題に戻って頂きたい。ビッグバン直後は個々の具体的な情報が重要になってくるということを。

そうなのです!

確かに通常研究は論理数の膨大になった現宇宙の解析には適切なものであるということは言えると思います。

一方、初期宇宙においては、論理数は少なく、統計論理の適用は逆に適さなくなると考えられます。統計論理学の破綻とも言える事態がここに発生しているのです。

そしてここでの主要な研究法は数M理論に移行すると推測します。この数M理論の真に生かされる場の一つがビッグバン直後の宇宙空間におけるものだったのです。これこそが数M理論の一つの到達点ともいえる核心的事象なのです。

この点は、しっかり抑えて頂きたいと思います。

 

γ)ME(i)

さて、寄り道としてここで以前に第2号で書いたME(1)、ME(2)、ME(3)との関連を述べたいと思います。稚拙な考えをここで訂正させてください。

まず、ME(1)ですが、これは正にME=PEのことであり、この宇宙空間を占めるPEそのものということが言えると思います。体積を占めるものと断定できませんが暫定的にそう仮定して良いのではないかと思います。

次にME(2)ですが、これは我々が観測や分析をしていなければ存在しないPE=電磁場B、熱T、運動量m(の値)などや・・・また、それらを有機的に関連付ける理論の構成に用いられる論理などのことではないかと思うのです。

但し、前者はME(1)に属するかもしれないのでME(1.5)としておこう(これは冗談)。

従ってME(2)=後者=理論の構成要素と仮定しましょう。この理論は、統計論理学の中で得られるものであり、これまで様々な理論が打ち立てられました。

さて、数M的にはPEは開いた論理(=ME)である一方で、理論は閉じた論理体系であります。しかし「ME間関係」を記述する際には適合しているのだと思われます。

最後にME(3)は数学的類推を重ねて開拓されてきた分野とも言えましょう。これは恐らく以前から見出されてきたのでしょうが、特に現代数学において顕著と思われます。

数学、物理の理解に乏しい私には判断しかねるところなのでこのくらいでME(i)の議論は終わりにしたいと思います。

 

δ)数Mの可能性

このようにして数M理論の何たるかや、ビッグバンにおける重要性がお分かりいただけるものと思います。

現在の物理学は終焉を迎えているなどと言われていますが、数Mが救世主となる可能性さえもあるのです。

また、統計論理学の中においても具体MEの「化学反応」が有用になる場面も否定できないと思うので、現在の宇宙にもその意義を持たせることもできるかもしれないと思っています。ブラックホールダークマター、重力・・・などへの応用も可能性の扉は開かれているのです。

少なくとも間接的には関連性をもっていると推測します。

以上、数Mが研究法として成り立つということを仮定して書きましたが、初号でも書いた通り本論は方法論にはなく、解析法は保証されていません。ただ、少なくとも宇宙への見方の変化をもたらすことは間違いないでしょう。

非常に興味深い概念と研究法と思う次第であります!

 

ε)最後に

皆さんはどのように感じられましたでしょうか?

初号で既に基本概念は訴えてありますので、特別大きな主張の変革には感じられなかったにせよ、幾分かの深堀りはできたものと思うので、何がしかのインスピレーションを感じられたかもしれません。

 

私は能力上、数M理論の証明もその反証もできません。

また、先にも書きましたが、本論は物理学の研究方法を述べることにはありません。今回は方法論が確立しているかのように仮定して記述を行いましたが、実際、研究方法を確立するには相当の努力が必要であると思われます。

とくに、初号に載せた批判

(2)数学的に意味のある定理などが物理的にも意味があるとは限らない。

が曲者故、研究法の確立には困難が付きまとうのです。

私はいろいろ思索しましたが、今のところこれといった妙案はありません。

誰かこの難題をクリアできる方がいらっしゃいませんでしょうか?あるいはそれ以前に数M理論の否定が成されるかもしれませんが・・・(・・;) 汗

 

今回は数Mの何たるかを考えてきました。

今回はこの辺で筆を置きたいと思います。

考えが進み、また呟きができたらいいなあと思っています。

 

それではまた!